シンプルさの裏側には、幾重にも重ねられた選択があります

すべてのディテールには理由があり、すべての選択は観察から始まっています。#Hash傘立ては一見静かに見えるかもしれません。しかしその佇まいの中には、素材の理、空間のリズム、そして日常の所作にはもっと良い道具がふさわしいという思想が込められています。

なぜこの形状なのか

私たちは、見た目からではなく「構造」から考え始めました。目指したのは、可能な限りコンパクトな傘立てです。

傘を単なる“物”としてではなく、“空間の中でどう振る舞うか”として観察しました。
長傘がどの角度で傾き、どこに重心が生まれるのか。
折りたたみ傘が深い容器の中で見えなくなってしまう理由は何か。

そこから導き出されたのが、「#」をモチーフにした格子構造でした。

  • 先端をやさしく支える小さなマス目
  • 折りたたみ傘を立てて収める、少し大きめの四角いポケット

この構造により、サイズを抑えながら高い収納力を実現。長傘も折りたたみ傘も、見やすく、立った状態で、美しく整います。
無理のない整理、妥協のない設計です。

この形は、装飾のために生まれたものではありません。問いへの「答え」として生まれ、結果として美しさを備えました。

雨を、こもらせない。傘を、休ませる。

多くの傘立ては、濡れた傘を押し込み、乾きにくくしてしまいます。

#Hash傘立てはその逆を目指しました。

傘はわずかに開いた状態で立ち、自然に風が通り、水分が抜けていきます。

見た目が整うだけでなく、乾きが早く、清潔で、傘にもやさしい。

溜めるのではなく、流す。

水受けトレーは、水や汚れを溜め込んでしまいがちです。
そこで、屋外と同じように「流れて、乾く」仕組みを採用しました。

ラバーベースには、目立たない排水口を設けています。

水は抜け、空気が乾かす。
ベース部分は取り外せるため、お手入れも簡単です。

モジュールは、仕掛けではなく思想です。

玄関は、どれも同じ形ではありません。狭い場所、段差のある場所、共有スペースもあります。
#Hash傘立ては、空間に合わせて組み替えられる設計です。単体でも使え、縦にも横にも美しく連結できます。

床を守りながら、ズレを防ぎ、安定感を生み出します。
ただ置くのではなく、空間を構成する感覚。

天候にも、暮らしにも、柔軟に寄り添います。

雨の日は広げて、晴れの日は重ねて。空間と気持ちに、余白を取り戻します。

傾斜も、ズレもない。純粋な幾何だけを。

一般的な成形では、型から外すための傾斜が必要です。しかしそれは、積み重ねたときのズレを生みます。私たちは、それを良しとしませんでした。

そこで採用したのが、非常に珍しい六面成形という方法です。
壁面は完全な垂直。

隙間も、傾きも、妥協もありません。

シャープな輪郭は、人の手によって仕上げられます。

六面成形は、簡単な道ではありませんでした。
成形痕は増え、機械では届かない箇所が生まれます。

そこで頼ったのが、人の感覚です。

すべての#Hashは、熟練の職人によって手作業で仕上げられています。
それは単なる研磨ではなく、設計思想を読み取る作業。

つくりも、届け方も、丁寧に。

一体成形で重厚なプロダクトだからこそ、パッケージにも構造が求められました。
守るためだけでなく、出会いのためのデザインです。

私たちの玄関のために生まれたものを、あなたの暮らしへ。

製品仕様

傘の種類